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納車2年でSOH88%まで低下したリーフ(ZE1)|д゚)原因の考察

3代目リーフの販売が決定し、2代目リーフ(ZE1)も型落ちモデルとなりました。

 

さて、バッテリークーラーの搭載されていないZE1リーフですが、先日の調整でSOH92%⇒88%大幅減という面白くない結果以降、温度の影響を受けるSOHは連日の猛暑で着々と低下しています。

⇓ 前回調整の結果

msn-06s.hatenablog.jp

元々LeafSPYを導入した当初からデータ公開されている他ユーザーよりもSOHHxの値が低いことが気になっていました。

ただ2023年式のMC後モデルバッテリー管理プログラムの変更が関係しているとすれば、納得できるものなのかもしれません。

 

購入2年でSOH88%になった理由

LeafSPYを使用してSOHHxを基に劣化具合を判断する訳ですが、

SOHはバッテリーの健康度を示しセル温度状況によって増減することが判っています。

Hxは内部抵抗に反比例した指標であり、走行負荷によって増減し、走行中・セル温度12℃以上・SOC50%以上の3点が揃わないと更新されないことが判っています。

⇓ リーフバッテリーの検証に関する過去の記事

msn-06s.hatenablog.jp

Hxについての考察

Hxは内部抵抗に反比例する為、リチウムイオンバッテリーの内部抵抗について考えると

・温度:高い ⇒小さい低い ⇒大きい

・負荷:多い ⇒大きい少ない⇒小さい

・残量:多い ⇒小さい少ない⇒大きい

・劣化:多い ⇒大きい少ない⇒小さい

 

リーフ購入の1年経過後にLeafSPYを導入している為、推測となりますが…

2023年7月納車以降SOC50%~90%程度で使用をしていたので、SOC50%以上というHxの計測条件の一つをクリアしています。

昨年のデータより12月~2月までは温度12℃以上という条件から外れる為、この間のHxの減少は無いと思われます。

そうなると、11月及び3月あたりが温度による内部抵抗の低下が大きいので、最もHxが低下する季節となります。

Hxの低下は最も多い日で0.3%程度減少しているので1ヶ月間で9%程度減少と考えても良さそうです。

2023年12月の調整までには上記考察よりHX100%-9%91%程度

2024年6月の調整までには更に91%-9%82%程度

2024年9月LeafSPY導入までは増加を+3%程度と考えればLeafSPY導入時Hx85.48%で、Hxのデータは概ねプログラム通りと言えます。

 

SOHについての考察

2023年7月納車以降、夏季の温度によるSOH-2%程度減少と想定します。

2023年12月の調整までには上記考察よりSOH100%-2%⇒98%程度調整1日で更に-0.5%程度97.5%程度と想定します。

2024年6月の調整までは気温が低くSOHの変化は殆ど無く、SOHは調整1週間で-3.5%程度の減少94%程度と考えられます。

2024年9月LeafSPY導入直後のSOH93.23%も気温による低下を考慮すると、SOHのデータも概ねプログラム通りと言えます。

 

また、2024年12月の調整時のSOC30%台、2025年6月の調整時のSOC20%~40%台と、残量の少ない状態だったことも内部抵抗が高くなる要因だったと思われます。

 

SOHは復活できるのか?

Hxを基準にSOHを計算していると推測しているので、Hxを改善すればSOHの復活は可能と判断しています。

 

SOH復活の条件

・HxをSOH以上に増加させる事

BMSの過剰判断による低下である事

 

1月の検証では冬季ではセル温度が低く内部抵抗が高くなるセル温度12℃超えの環境ではSOC50%未満をキープを実施しHxを低下させないよう故意に調整BMSが過剰に劣化判定しないようにしました。

夏季の場合はセル温度が高く内部抵抗は低くなる為、Hxの増加を見込むことができ、冬季とは違いSOC50%以上をキープしHxを積極的に増加させます。

 

Hxを増加させるための条件は、

外気温よりもセル温度が高い状況で、

急速充電の有無にかかわらずHxを増加させることが可能です。

 

急速充電でSOHが増加するというのは初代リーフ(ZE0)のバッテリー管理プログラムの特徴であって、2代目リーフ(ZE1)ではHxのみ上昇するだけと考えてよいです。

急速充電・普通充電共に、充電をすることで外気温よりもセル温度が高くなりHxが増加するといった現象が起こります。

また外気温の下がる日没後に、高負荷を掛ける坂道や高速走行後もセル温度が外気温よりも高くなりHxが増加します

⇓ セル温度が高い状況で故意に回生ブレーキを増やした結果

25Km走行して0.15%増加しているので、単純計算して2500Km走行して15%の増加が見込めますねΣ(゚Д゚)

 

⇓ 同じ条件で満充電から300km走行して確認してみました

実際はSOC50%以下ではHxが変化しないため、300Km走行しましたが実質180Km程度の走行分のSOC48.7%分だけがHxに反映されており0.97%上昇にとどまっています。

SOC50%(180Km程度走行)でHx1%程度増加(=゚ω゚)ノ

 

セル温度25℃の環境が基準となっており、余程Hxが実際の内部抵抗から得られる値と乖離していなければ殆ど増減することは無いと思います。

セル温度が高くなればなるほど内部抵抗は低くなるのでHxは増加しやすくなりますが、セル温度が低くなるほど内部抵抗は高くなるのでHxは減少しやすくなります。

 

Hx回復走行の条件

・インパネに表示される外気温よりもセル温度が高い

・SOCを50%以上キープ

・ペダル微調整による回生ブレーキ回数増加

 ※e-Pedal解除して車速はキープ

加速によってHxは減少しやすいのですが、キープしたい速度より若干速い速度になったらe-Pedalを解除し、ペダルを微調整して回生ブレーキ(メモリ1~2程度)と加速を適度に繰り返し車速をキープします。

※同乗者が居るとクレーム出るかもです(;´Д`)

回生ブレーキが強いと逆に負荷が掛かってHxが減少するので、無負荷に近い程増加します( ´Д`)ノ

 

⇓ 6月以降はHxの回復走行を行っているので徐々にHxは上昇中(グラフの赤い線)

Hxの方は順調に増加できていますが、高温環境の為SOHは温度劣化判定されて徐々に減少しています。

その為、今回の検証結果が出るのは12月または6月の調整時ということになります。

次回調整時までにHx100%超目指したいと思います(´艸`*)

 

余談

満充電は冬季だとセル電圧が4.185V前後が上限だったのに対し、夏季では4.205V前後となっており、NMCセルの上限電圧は4.2Vなので数個のセルが過充電となっていました。この事から冬季の満充電は良いのですが、夏季は満充電にしない方が良いと思われます。

また劣化を少なくしたいのであればセル電圧を4.1V以下に抑えた方がいいのでSOC90%未満で使用するように心掛けた方がいいですね。