リーフのバッテリー情報を見るには非公式アプリのLeafSpyが有名です。
ただ3代目リーフはアリアと同じっぽいのでLeafSpy非対応になるかもですね…|д゚)
CarScannerというアプリでもバッテリーの情報は見れたりするのですが…
⇓ 過去にCarScannerでモニターした時のリーフの情報

リーフの場合、個々のセル電圧やバッテリー温度なんかは確認できますが、劣化判定に関するSOH等の情報は無いんですよね…
当方は有料版のLeafspy proを使用していますが、無償版のLeafSpy Liteを使用しているユーザーも多いようで、実際のところ有償と無償の違いは、
・ログデータファイル保存の有無
・車両側設定機能(オートロック等の設定)
・カスタムスクリーン機能(表示画面のカスタマイズ)
⇓ 自分好みに画面や表示内容をカスタマイズ可能(日本語表示は不可
のようです。
※Android版のLeafspy liteはGoogleプレイではなくAmazonストアからダウンロードする必要があります
※Android版ではBluetoothタイプ、iPhone版はWiFiタイプのELM327・OBD2アダプターが必要で、バージョンは互換性が無いのでV1.5しか動作しません
ELM327・OBD2アダプター装着によるトラブルもあるようなので、LeafSpy導入は敬遠していましたが、やはりバッテリー状態が気になっていたので、新車購入から1年後にLeafSpyを導入しました。
LeafSpy(リーフスパイ)で何がわかる|д゚)?
いろんな方が情報を発信しているので、わざわざココで説明しなくても良いのですが…
このアプリでは車で表示される情報ではわからない細かい情報を見ることができます。
特に重要な表示は下記になります(=゚ω゚)ノ※個人的見解
⇓ LeafSpy導入直後のデータ(2024年9月15日)※リーフ購入2023年7月

※画僧は4ページ目と1ページ目を表示しています(左下の○○○○がページを示す)
※以下LeafSpyの各表示値は青文字で記載
①SOC(残容量率)%:79.1%
車両から読込まれたデータで、使用可能な総容量に対しての残量
車両側に表示される電池残量はBMSがセル上限電圧を検知して充電停止した時に100%となる
SOCの方は理想値が100%となるので、セル上限電圧まで達していないセルが多い程満充電時のSOCは低くなります。
車両から読込まれたデータで、現在の容量を示す基準値
③GIDs(最大GIDsに対する現在の残量を示す数値)%:72.8%
初期容量から見た現在の残量なので、劣化するほどSOCよりも小さくなっていきます
62kWhモデルの初期設定値は775Gid
564Gid÷775Gid=0.7277≒72.8%
④残量エネルギー(現在の容量)kWh:43.7kWh
Gidを単位換算し残量をわかりやすく表記
62kWhモデルの初期設定値は77.5Wh/Gid
564Gid×77.5Wh/Gid=43,710Wh≒43.7kWh
⑤SOH(基準容量に対する現在の実測容量の比率)%:93.23%
車両から読込まれた値で、電池の健康度を示し数値が高い程初期容量に近い
⑥Hx(内部抵抗と基準値の比率)%:85.48%
車両から読込まれた値で、電池の内部抵抗に反比例し数値が高い程内部抵抗が小さい
⑦温度(リチウムイオン電池パック温度)℃:31.8℃
車両から読込まれた値で、左側の画面では最大値(平均値)最小値を示す
右側の画面では3ヶ所の温度センサーの値
⑧外気温℃:80.6F※設定ミスで表記がおかしくなっているだけです
車両から読込まれた値で、車に表示される外気温とは違うので、どこのセンサーの数値なのかは不明です。
⑨セル電圧V:4.01V
赤と青の棒グラフで表示されているのが96個あるセルの各電圧で、色は充放電を示している。劣化を考慮すると上限は4.00V未満、下限は3.20V以上で使用した方が良いです。
⑩セル電圧差:18mV
96個あるセルの最大電圧と最小電圧の差で、負荷が大きいと電圧差も大きくなります。
通常は20~30mV以下で、無負荷で30mV以上は劣化や異常を疑った方が良いです。
Gidの設定|д゚)
LeafSpyのアプリ画面にはGIDsという見慣れない文字があり、その上には3桁の数字(上の画像では564という数値)が表示されています。※表示設定によって位置は変わります
LeafSpyに表示される航続距離や電費等は、このGidを基に算出されています。
その為、Gidsの設定値が違うと正しく計算できなくなります。
試しにSOHをGidsから算出してみると…
実効容量は残量エネルギー÷SOCから算出でき43.7kWh÷79.1%=55.25kWh
初期容量はGIDsから算出でき43.7kWh÷72.8%=60.03kWh
SOHは実効容量÷初期実効容量から算出でき55.25kWh÷60.03kWh=92.03%
SOHは93.23%なので、1.2%程度の誤差となります…(;´・ω・)
Gidsを実効容量から逆算してみると…
残量エネルギー÷SOCで求めた実効容量÷SOH=初期容量
55.25kWh÷93.23%=59.26kWh
残量エネルギー÷初期容量=容量率
43.7kWh÷59.26kWh=73.7%
564Gid÷73.7%=765Gid
LeafSpyのマニュアルには62kWh:Gids675~775と記載があるように、リチウムイオン電池の個体差によって設定変更が必要だとすればGidsを765に変更する必要があります。
試しに20%台まで放電したデータと満充電したデータから計算してみると…
⇓ 直近の残量20%台のデータ
⇓ 直近の満充電した時のデータ(2025年11月22日)

SOC20%台の時
実効容量:15.3kWh÷29.4%=52.04kWh
初期容量:198Gid÷765Gid=25.9%(25.5%)、15.3kWh÷25.9%(25.5%)=59.07kWh
GidsのSOH:52.04kWh÷59.07kWh=88.09%
満充電の時
実効容量:50.8kWh÷97.1%=52.32kWh
初期容量:655Gid÷765Gid=85.6%(84.5%)、50.8kWh÷85.6%(84.5%)=59.34kWh
GidsのSOH:52.32kWh÷59.34kWh=88.16%
GidsのSOHがSOCによって違ってくるのですが…
満充電時がSOHと同じ88.16%になりました(=゚ω゚)ノ
つまり、SOH値は初期容量値と満充電時の実効容量値だと言えます。
⇓ Gidsから算出したSOHとSOHをプロットしたグラフ

Gids SOHの間をSOHがGids SOHの最大値と同じように推移しているのが判ります。
我が家のリーフの場合、GID設定値は765Gidが正解となるようです。
⇓ 我が家のリーフは最大Gidsを765に変更することで正確なGIDs%が表示されるようになります

⇓ GID設定値を765Gidに変更した表示

173Gid÷765Gid=22.6%なのでGIDsと一致しています。
また、残量エネルギー÷SOC÷SOHで初期容量を算出し、Gids%を計算すると…
13.4kWh÷25.7%÷88.15%=59.15kWh
59.15kWh×22.6%=13.4kWh
残量エネルギーが正しく計算されていることになります。
ちなみに電費や航続距離の情報は下記画面で確認可能ですが、これもSOC同様で車両側に表示されるものとは数値が異なっています(=゚ω゚)ノ
⇓ 車両側表示とLeafSpy側の航続距離算出4パターン

①ユーザー指定値の電費と航続距離(電費表示:@x.xx)
※ユーザーが指定した電費で航続距離を算出
車両側での平均電費が6.6km/kWhなので設定電費は6.6km/kWhにしても航続距離は一致しないんですよね…
②起動後からの電費と航続距離(電費表示:t@x.xx)
※起動後からの走行距離と電力消費量から算出された電費で航続距離を算出
短い距離でヒーター切るとこの程度の電費が出せます(=゚ω゚)ノ
③充電後からの電費と航続距離(電費表示:c@x.xx)
※充電後からの走行距離と電力消費量から算出された電費で航続距離を算出
ヒーター使ってるんで凡そ5.5Km/kWh~6km/kWhですね…
④直近1km走行の電費と航続距離(電費表示:i@x.xx)
※1km毎の走行距離から算出された電費で航続距離を算出
惰性で走行していたら25.8Km/kWhなんて驚愕の電費になっていました(´艸`*)
SOC35%で350Kmも走行出来たらbz4xやZE2リーフ超えられますねwww
⇓ 車両側の航続距離算出

LeafSpy導入以降のログデータから電費を1日単位で電費を算出すると…
⇓ 1日の走行距離と消費電力量から算出した電費

平均電費は7.0km/kWhでした♪
バッテリー温度を重ねてみると、20℃~25℃程度の時に電費が良いことが判ります。
Hxについて(=゚ω゚)ノ
Hxに関しては色々検証した結果、走行時のバッテリー温度12℃以上とSOC50%以上の条件を満たした時に増減する事が判明しています。
詳細は下記記事を参照 ⇓
冬季はバッテリー温度が12℃以下になる事が多くHx回復をさせ難い環境なのでHx維持を主とし、夏季はバッテリー温度が高いのでHx回復を主としてSOCを調整しました。
⇓ バッテリー温度とSOCとHxをプロットしたグラフ
青色:SOC 緑色:バッテリー温度 黄色:外気温 赤色:Hx
グラフからバッテリー温度が12℃以下又はSOC50%未満ではHxは変化しないことが判ります。
※バッテリー温度が外気温よりも急上昇している部分は急速充電を行ったところ
LeafSpy導入以降Hx82.6%まで低下していましたが、2025年6月以降バッテリー温度が30℃以上かつ外気温度以上という条件下でHxが増加する事が判ったので積極的にHxを回復させ、最大Hx87%台まで約5%回復に成功しています。
しかし2025年9月以降はバッテリー温度が30℃以上でも急速充電をしてもHxは減少しており、内部抵抗の増加によって条件が変化している事が判ります(;´・ω・)
Hxの増加する条件
・バッテリーの温度が外気温よりも高い状態
・内部抵抗が規定値よりも低くなっている状態
内部抵抗が規定値よりも低くなるカギとなるのが、バッテリー温度とSOC
バッテリー温度
低い → 内部抵抗は高くなる ⇒ Hxは減少しやすくなる
高い → 内部抵抗は低くなる ⇒ Hxは増加しやすくなる
SOC(残量)
少ない→ 内部抵抗は高くなる ⇒ Hxは減少しやすくなる
多い → 内部抵抗は低くなる ⇒ Hxは増加しやすくなる
劣化
大きい→ 内部抵抗は高くなる ⇒ Hxは減少しやすくなる
小さい→ 内部抵抗は低くなる ⇒ Hxは増加しやすくなる
この内部抵抗が規定値よりも高いか低いかというのがカギで、規定値というのがブラックボックスですが、外気温とバッテリー温度の気温差が一つのスイッチとなっていると思われます。⇦推測
またHxが増加するのはバッテリー温度が外気温よりも高い事が条件ということが判っています(=゚ω゚)ノ
劣化の少ない新車の頃は僅かな気温差でもスイッチが入るのですが、劣化が進んで内部抵抗が高くなる程スイッチが入る気温差も大きくなると考えています。その為劣化の少ない時期(新車の時)が最もHxの増加が見込めると言え、劣化が進むにつれHxも増加しにくくなると言えます。
実際にログ開始当初は2~3℃程度の温度差でHxの増加を確認しており、2025年6月付近では5℃程度の温度差でスイッチが入っていましたが、2025年9月付近では10℃程度の温度差でスイッチが入るようになり、11月に急速充電を行った際には12℃の温度差でスイッチが入っており、12月に急速充電を行った際は15℃程度の温度差が必要でした…
温度差判定には気温による
またHxを減らさない方法は、故意にSOCを50%未満で維持するか、SOC50%以上でもなるべく加速・減速は緩やかにすることで、e-pedal走行で急減速すると急加速並みにHxが減少する事を確認しています。
SOHについて(=゚ω゚)ノ
SOHに関しては、バッテリー温度と調整によってシステム起動時に変化する事が判明しています。
つまり、バッテリー温度が高くなる程SOHは下がり、バッテリー温度が低くなればSOHは変化しない
⇓ バッテリー温度とSOHをプロットしたグラフ
緑色:バッテリー温度 桃色:SOH
上記グラフでバッテリー温度が25℃を超えるとSOHが減少していることが判ります。
SOHの変化量は下記のような感じですね。
バッテリー温度とSOHの変化量
30℃以上 :1日単位⇒0.01%減少
25℃~30℃:2~5日単位⇒0.01%減少
12℃~25℃:10日前後⇒0.01%減少
2℃~12℃ :10日前後⇒0.01%増加
2℃未満 :10日前後⇒0.01%減少
90日調整
一番初めに確認した2024年12月10日を起点として90日毎にグリッドを入れたところ2025年6月・2025年9月・2025年12月の調整日が発生した日と一致したので、SOHの90日調整を確認する事が出来ました。発見した方に感謝です(=゚ω゚)ノ
LeafSpy導入後の調整
・2024年12月9日18時~10日17時の24時間調整?によって減少
※調整予定日は10日だが、実際は9日の18時から始まっている
・2025年3月10日調整なし
・2025年6月9日~16日の1週間調整?によって大幅減少
※調整予定日は8日だが起動していなかったため9日始まりとなっている
・2025年9月6日の1起動調整?によって微増加
・2025年12月5日の数時間調整?によって増加
※調整が確認できたのは8時から12時の間のみ
2025年6月の調整では起動を繰り返すだけでSOHがダダ下がりしており、ハッキリ言って過剰判定としか言えない調整でしたが、今回は調整日を予め2025年12月5日とわかっていた事もあり、2つの事を試験的に試してみました。
①Hx増加
2025年6月の調整以降Hx増加を試み、2025年6月の調整前のHxよりも2%以上増加させています♪
➁高SOC
調整でSOHが低下した時は調整時のSOCが50%以下であったことから内部抵抗の比較的高い状態での調整が多かったと想定されるので、今回は調整日前日にSOC50%以上となるように調整をしました。
どちらかが作用したのか、全く関係ないのか…判定基準は判っていませんが…
2回連続でSOH増加させることに成功しています♪
9月の調整では増加判定でも1起動調整だったので故意にSOHを増やすことはできませんでしたが、今回12月の調整では起動回数と充電でSOHを0.4%程度の増加を達成しています♪
但し今回の調整では、昨年12月の24時間調整よりも時間が短く僅か4時間程度…
また、起動のオンオフを何度か試みましたが変化しない事もあり、単に起動のオンオフのみで判定している訳でもなさそうですね(;´・ω・)
調整時のSOH変化量は1~7程度で1あたり0.07%
我が家のリーフの初期容量は765Gid×77.5Wh/Gid=59287.5Wh
59287.5Wh×0.07%=41.5Wh
なので0.07%あたり41.5Whの容量が変化量1で変化する事になります。
ただ短時間に起動を繰り返しても変化量2~3だったり、充電の有無や充電時間も関係なく変化量1~7だったり、バッテリー温度とも関係が無さそうで変化量の違いについては不明です(;´・ω・)
結局SOHとHxって劣化予測に過ぎないのでは|д゚)?
⇓ Gidsから算出した総容量とSOHの推移

GIDsとSOHが依存関係にあるので、SOHの変化と共に実効容量が変化しています。
実効容量を基に航続距離は算出されるので、表示される航続距離に影響が出ます。
実際はバッテリーのセル電圧が全てで、セル電圧が上限電圧に達すれば充電は止まるし下限電圧に達すれば放電は止まる
GIDsやSOCはあくまでも推測なのでGIDsが0だからと言って走行できなくなるとは限らないし、GIDsが1以上残っていても走行できなくなる可能性があるということです。
電圧とバッテリー温度の関係
⇓ ログデータを基に作成した停車時と無負荷時のSOCとバッテリー温度によるセル電圧の分布図

※データの少ない領域では平均電圧があまり安定していません
一般的に劣化が促進すると言われている80%以上の領域をで見るとセル電圧4.0V程度というのが判ります。またSOC20%以下の領域はセル電圧3.55V程度ということが判ります。そしてSOC50%がセル電圧3.7Vになっていることが判ります。
※SOC80%=セル電圧4.0V≒総電圧384V前後
※SOC50%=セル電圧3.7V≒総電圧355V前後
※SOC20%=セル電圧3.5V≒総電圧336V前後
セル電圧4.0V以上が劣化しやすいと考えれば夏季の電圧上昇を考慮してSOC上限は75%と考えた方が良いでしょう。
SOC100~60%までは比較的電圧が下がりやすく、SOC60%以下では電圧の低下が緩やかになっているのが判ります。
まだサンプリングが1年程度なので2024年のデータが不完全と言えますが、SOC別で年別比較してみると2024年よりも2025年のセル電圧が全般的に下がっているので、容量低下している可能性が高いと言えます。
結論(=゚ω゚)ノ
SOHは復活可能♪
リチウムイオン電池の劣化を復活することは不可能
LeafSpyに表示されるSOHや航続距離、車両に表示されるセグメントや航続距離は単なる推測でしかないので、満充電から走行制限されるまでの走行距離が全てですね。