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ハイブリッドインバーターの設定(=゚ω゚)ノBMSデータを基にした設定値

蓄電池から収集したログデータが約1年分溜まったので、ログデータから色々解析していきたいと思います。

※PCのUSBが時々熱暴走して蓄電池との接続が切れたり、SSDが寿命迎えたりで…クラウド保存のハイブリッドインバータースマートメーターよりもBMSデータの収集は大変でした…(;´Д`)

 

ハイブリッドインバーターの動作と蓄電池電圧の関係

⇓ 2024年8月3日の蓄電池電圧のデータ(低電圧停止から満充電したログデータ)

・ハイブリッドインバーターの各設定は横ライン(赤)、イベント発生は縦ライン(桃)

・蓄電池は5.12kWh×3基でID0~2

・8月2日のタイマー制御

  ~6:00⇒AC充電

  9:00~19:00⇒放電・インバーター出力

・8月3日のタイマー制御

  1:00~6:00⇒AC充電

  8:00~放電・インバーター出力

 

☆8月2日

19時に外部タイマー制御にて商用出力に切り替わっており、この時の電圧は50V程度

但しインバーターは無負荷運転をしている

⇓ 19時に商用出力へ切り替わっているが、蓄電池から消費されている

19:02の時点でPV電圧133.3V(MPPT動作範囲120V~)の為、蓄電池から3.3A(164W)程度消費していることになる…(;´・ω・)

つまりMPPT制御に必要な電力は160W前後ということになります。

 

22:20頃…約3時間半で設定12の設定値48.8Vに達し設定13のインターバル後、インバーターを停止し待機運転に移行

※負荷が大きく設定15の設定値に達した場合は、ハイブリッドインバーターの制御電源もシャットダウンとなる。待機運転は制御電源のみの消費電力なので、BAT以外の電力供給待ちの状態

⇓ 設定12の電圧でインバーターが停止して待機運転に移行

インバーター停止後は消費電力が少なくなるので約2時間半でも僅かの電圧低下となっています。

インバーター停止後に設定12や設定15の設定電圧に達してもシャットダウンされることは無いので、過放電に注意する必要がある


☆8月3日

1時にAC入力に電力供給をし、ハイブリッドインバーターが復帰

バイパス出力に切り替わると同時に充電(30A×2)を開始

⇓ インバーター復帰と充電

※ソフトスタートはインバーターを起動して充電可能の状態で、AC充電の場合はパワーリレーによってバイパス出力へ切替し、MOSFETによってインバーター回路から充電を開始する

 

4:50頃にAC入力に+7A、+6~7Aの充電電流がBAT端子へ上乗せされています

⇓ 充電電力が増加

これは設定6がハイブリッドを選択している為、PV電圧が検知されMPPTコントローラーからの充電待機状態に入っているのですが、PV電力がMPPT制御分の電力を賄えるほどの電力ではない為、AC入力からMPPTコントローラー分の電力を賄っている形になります。

 

前日のデータからMPPT制御に必要な電力は160Wだったわけですが、充電時の発電電力不足の場合はAC入力からの電力を使用するのでAC-DC変換損失分が増加します。

充電電力は355W程度増加し、AC入力は660W程度増加していることから、ハイブリッド充電時ではMPPT制御電力として300Wの損失が発生していることになります…(;´Д`)

 

5:50頃の時点で設定9の56.0Vに達し、フロート充電(CV充電)へ移行し電流量が落ちています。

⇓ 同日のハイブリッドインバーターのログデータ

6時にAC充電を停止し、インバーターは無負荷運転になっています。

6:13あたりからPV入力>損失電力によりID0に充電が開始

 

8時に電源供給を商用出力からインバーター出力に切替えており、発電量>自家消費量により10時頃からPV入力から余剰充電が開始

 

以上の事からわかる事

インバーターは設定12の電圧値(設定13の遅延時間)で待機運転になる

インバーターは設定15の電圧値でシャットダウンする

インバーター停止中は設定12及び設定15は働かない

・自動復帰する為にはAC入力又はPV入力が必要

・設定6でAC+PVに設定するとハイブリッド充電時は損失が増加

 

SOCとセル電圧の関係

⇓ 2024年8月2日の放電データから各蓄電池の最小セル電圧をプロット

負荷電力の大きさによって電圧は変化するので参考程度でしかないが、SOC90%~100%の間では電圧の低下は大きい。

またSOC15%~90%の間では緩やかに電圧は低下しているが、SOC15%以下では容量が減少する程電圧の低下は大きくなる。

BMSでは最終SOC5%程度となっているが、BMSが0.8A未満を計測できないという仕様の為、48.8Vに達した時点で実質はSOC0%と言える。

仕様の詳細は下記記事で(=゚ω゚)ノ

msn-06s.hatenablog.jp

 

⇓ 2024年8月3日の充電データから各蓄電池の最大セル電圧をプロット

停止時のSOCは5%となっていますが、先に記述したようにSOCはほぼ0%近いと思われます。

充電電流は60A(30A×2)で各蓄電池に20A程度で充電されている事になります。

・SOC10%程度までは0.2V程度急激に電圧が上昇

・SOC10%~30%程度は0.1V程度電圧が上昇

・SOC30%~95%は0.05V程度緩やかに電圧が上昇

・95%以上は再び電圧が急上昇

一見、満充電されたと思われがちですが、実際には最大セル電圧が3.50Vに達しておらず、満充電はされていません。

 

放電はセル最低電圧、充電はセル最大電圧で考える理由?

満充電時や過放電時はセルバランスが大きく乱れる為、ハイブリッドインバーターで計測されている電圧では56.8Vでも1つのセルは充電停止電圧の3.65Vに達している可能性も十分あります。

充電時はBMSで充電停止されるだけなので、過充電となる事はないのですが、放電時は特に注意が必要で1つでもセル電圧が2.7Vに達すると放電停止されます。

この時点で充電すれば良いですが、ハイブリッドインバーターの仕様上インバーター停止した場合ではハイブリッドインバーター側で低電圧保護は機能せず、BMSに依存する形になります。

Wi-FiBluetooth対応のスマートBMSだと例えBMSで放電停止しても、それらの消費電力を消費し続ける為、あっという間に深放電に陥ります。

 

ハイブリッドインバーターの設定見直し(=゚ω゚)ノ

⇓ ハイブリッドインバーターのデフォルト設定値

LFPの充放電のSOCとセル電圧の関係から放電限界はSOC10%(セル電圧3.15V~3.18V程度)で、これ以下では急激に電圧低下していくだけなので、この電圧又はSOCをインバーター停止の基準と考えた方が良さそうです。※静止電圧

また充電上限はSOC95%以上(セル電圧3.45V以上)となり、3.65Vに達すればBMSで充電を停止されます。

⇓ BMSの制限値

推奨パック電圧(LFP51.2V)

放電限界:50.4V~50.8V

充電上限:55.2V以上

※24Vモデルは半分の電圧値で考える

デフォルトから考えるとかなりかけ離れていますね…(;´・ω・)

上記の事を踏まえ、設定を細かく整理していきます。

設定  1:インバーター出力⇒PV1ST、Sol(PV優先)

設定  2:出力周波数⇒60.0(Hz)

設定  3:AC入力UPS

設定  4:バイパス切替⇒50.0(V)

設定  5:インバーター切替⇒55.6(V)

設定  6:充電モード⇒PV1ST、Cso(PV優先)

設定  7:最大充電電流⇒60(A)

設定  8:バッテリー種別⇒LFP16、L16(LiFePo4・16セル)

設定  9:ブースト充電電圧⇒56.0(V)※BMS制御時は56.0V固定

設定10:ブースト充電遅延時間⇒120(分)

設定11:フロート充電電圧⇒56.0(V)※BMS制御時は56.0V固定

設定12:過放電電圧⇒49.6(V)

設定13:過放電遅延時間⇒50(秒)

設定14:低電圧警報電圧50.4(V)

設定15:放電限界電圧⇒49.2(V)

設定16:イコライズ充電⇒DIS

設定22:エコモード⇒ENA

設定23:過負荷停止復帰⇒ENA

設定24:高温停止復帰⇒DIS

設定25:警報ブザー⇒DIS

設定26:モード切替ブザー⇒DIS

設定27:バイパス切替⇒ENA

設定28:AC充電電流⇒30(A)

設定30:RS485アドレス⇒1(※並列接続機は各機に割当)

設定31:AC出力モード⇒2P0(※単相三線式の接続機は2P2)

設定32:RS485-2モード⇒485(※BMS制御の場合)

設定33:BMSプロトコル⇒WOW(※蓄電池がSRNEの場合)

設定34:PV出力モード⇒TOLOAD(バイパス出力時にAC出力側にPV電力を流す)

設定35:放電停止復帰電圧⇒53.6(V)※30A充電時SOC30%程度

設定36:最大PV充電電流⇒60(A)

設定37:充電復帰電圧55.2(V)※30A充電時SOC95%程度

設定38:AC出力電圧⇒100(V)

 

⇓ HYPのみ

設定39:充電電流制限⇒LCBMS

⇓ タイムスロット設定 ※タイムスロット機能のある機種のみ

設定40:AC充電開始時間1⇒23:01:00

設定41:AC充電終了時間1⇒06:59:00

設定42:AC充電開始時間2⇒00:00:00

設定43:AC充電終了時間2⇒00:00:00

設定44:AC充電開始時間3⇒00:00:00

設定45:AC充電終了時間3⇒00:00:00

設定46:タイムスロット充電⇒ENA

設定47:AC放電開始時間1⇒06:59:00

設定48:AC放電終了時間1⇒23:01:00

設定49:AC放電開始時間2⇒00:00:00

設定50:AC放電終了時間2⇒00:00:00

設定51:AC放電開始時間3⇒00:00:00

設定52:AC放電終了時間3⇒00:00:00

設定53:タイムスロット放電⇒DIS

設定54:現在日付設定⇒YY:MM:DD

設定55:現在時刻設定⇒HH:MM:SS

⇓ SOC設定 ※BMS制御する場合のみ

設定57:充電停止電流⇒2(A)※BMS制御時は2A固定

設定58:低電圧警報SOC⇒15(%)

設定59:放電停止SOC⇒5(%)

設定60:充電停止SOC⇒100(%)

設定61:バイパス出力切替SOC⇒10(%)

設定62:インバーター出力切替SOC⇒30(%)

※当方の環境を基にした設定です

 

設定のポイント

1.電圧設定とSOC設定

放電限界値はあくまでも静止電圧で、実際にインバーター停止させる電圧は負荷の大きさによって変化し、設定単位は0.4Vなので警報電圧を放電限界値として設定し、設定規則に従い0.4V単位で設定する。

つまり上記設定の場合だと、

49.2V<49.6V<50.0V<50.4V<53.6V<55.2V<55.6V<56.0V<56.0V

 

電圧設定はセルの挙動に合わせた安全値で、静止電圧(無負荷状態での電圧)をベースで決定

SOC設定はBMS表示の誤差を前提に矛盾しない範囲の補助

 

特に放電設定は電圧優先で48.8Vを実質SOC0%とみなす

BMS側のSOC5%が実質SOC0%とみなし、警報はSOC15%あたりで設定する

 

重要事項

インバーターが設定12又は設定15で停止した後は、ハイブリッドインバーター側の低電圧保護は一切働かない。
ハイブリッドインバーター停止後の保護はBMSのみとなるが、Wi-Fi / Bluetooth付きスマートBMSは停止後も常時セルから電力を消費する為、停止状態のまま長時間(特に数日〜放置)は厳禁で、低電圧停止を検知したらできるだけ早くAC充電又はPV充電を開始する。

 

 

2.MPPTコントローラーの動作モード設定

設定6はMPPTコントローラーの動作モードで、無駄な電力消費を避けたいなら、AC+PVのハイブリッド充電は使用しない

AC充電を優先するならAC1ST(CUB)

PV充電を優先するならPV1ST(CSO)

BMSで放電停止した場合の事を考えるとONLYPV(OSO)は推奨しない

 

まとめ

・推奨放電レンジ
  電圧:50.4V(設定14)〜 55.6V(設定5)
  BMS表示SOC:15%〜95%

・充電レンジ

  充電復帰:55.2V(設定37 ≒ SOC95%)

  ブースト/フロート:56.0V(設定9,11)
・避けるべき領域:
  48.8V以下(実質SOC 0%、セル深放電リスク)
  BMS 5%以下(BMS精度範囲外+セル深放電リスク)