ハイブリッドインバーターが逝く前の話になりますが…
我が家の蓄電池が…
電欠しました...⊂⌒~⊃。Д。)⊃
システム構成
・ハイブリッドインバーター:Max出力10kW(5kW×2)
HYP4850U100-H ×2台並列運転
・ソーラーパネル:定格容量3.5kW
①1MPPT
415W×4直列(1.66kW)
⓶1MPPT(3並列)
70W×10直列(0.7kW)
70W×10直列(0.7kW)
昇圧ユニットKP-ST3-1(110W×4直列)
・蓄電池:定格容量15.36kWh
BAT-S48100(51.2V100Ah) ×3台並列接続
電欠とは|д゚)?
電池残量を示すSOCが0%まで低下した状態
通常リチウムイオン電池はBMSで電圧・電流・温度等を管理されており、SOC0%は低電圧保護機能が働いた状態になります。
低電圧保護機能が働くとどうなるの(;´・ω・)?
負荷がある状態で低電圧保護機能が働いても、負荷による内部抵抗の電圧降下が原因なので、通常は負荷が無くなると若干電圧が回復し、BMSで設定された復帰電圧に達すると保護機能が解除されます。
但し自己放電等で低電圧保護機能が働くと、充電されるまで復帰できなくなります。
今回は後者のパターンですね(´д`|||)
放電停止パック電圧:40~44.8V(BAT-S48100:43.2V)
放電復帰パック電圧:44.8~48.0V(BAT-S48100:48.0V)
放電停止セル電圧:2.5~2.8V(BAT-S48100:2.7V)
放電復帰セル電圧:2.8~3.0V(BAT-S48100:2.9V)
低電圧になるとどうなるの(;゚Д゚)?
低電圧保護機能が働いて放電を停止している場合、少なくともBMSが50~300μAを消費続けます。
また近年のLiFePo4にはBluetoothやWiFiと接続できるものも多く、その手のバッテリーでは更に自己放電が多くなります。
Bluetooth:0.5~2mA
Wi-Fi:3~20mA
当然充電されない状態で放置すれば深放電となります。
放電限界セル電圧:2.0~2.3V
放電限界セル電圧は所謂深放電と言われるもので、セルの劣化が著しく大きくなり、2.0V以下になるとBMSが完全停止し一般的に充電も不可となります。
電欠に至った経緯と考察(;´Д`)
・12月19日17時頃:低電圧によりハイブリッドインバーター停止

低電圧によりインバーターはシャットダウン
この時点では負荷による低電圧停止
・12月20日6時頃:PV入力と共にシステム起動…悪天候により殆ど充電されず…

システム復帰時点の電圧は49.6V
12月より運用方法を発電電力使いきり⇒1時間AC充電といった使用方法に変更したのですが、この日はAC充電が作動しておらず…
日中100W程度発電していましたが、ハイブリッドインバーターの損失により殆ど充電されない状態のまま待機モードで無駄に電力を消費して、
23:34の時点で1台の蓄電池がセル電圧低電圧保護で出力停止※BMSログ確認
23:59には2台目の蓄電池がセル電圧低電圧保護で出力停止※BMSログ確認
この日の最終電圧は45.1V
・12月21日9時頃:PV入力と共にシステム起動…数時間後BMSが放電停止

⇓ 0時に低電圧でシャットダウン、翌日9時過ぎにPV入力によってシステム起動

日が変わって僅か5分で44.9Vを計測しており、
0:05に3台目の蓄電池がセル電圧低電圧保護で出力停止※BMSログ確認
3台の蓄電池全てが放電停止となって、ハイブリッドインバーターが蓄電池の電圧を認識できなくなりシャットダウンしたと考えて良いと思います。
BMSで放電停止しても端子電圧は0Vとなるわけではないので、9時頃PV入力によってシステムが起動した時点では35.8Vと電圧を認識しており、BMSでは充電のみ可能な状態となっている為、PV入力により僅かに充電されることで電圧復帰したと言える…
この日もAC充電は稼働せず…
⇓ 12:40にはバス電圧がPV入力と同じになって待機状態に移行と同時にバッテリー電圧が不安定に…

悪天候でPV入力からの電力ではハイブリッドインバーターの損失電力しか賄えず、
12:40の時点で電圧が不安定になっています。
⇓ 電欠直後の蓄電池の状態※並列開放状態

⇑の画像を見て判ると思いますが、最近は蓄電池が満充電されることが無かったので、SOCが全くアテになりません…※蓄電池No.2の見かけSOCは71%(;´・ω・)
⇓ 満充電しないとSOCがアテにならないという事象については下記記事にまとめています
No.1:SOC 0%・モジュール電圧44.57V・最大セル電圧2.908V/最小セル電圧2.658V
セル電圧差250mV
No.2:SOC71%・モジュール電圧44.82V・最大セル電圧2.866V/最小セル電圧2.711V
セル電圧差155mV
No.3:SOC 0%・モジュール電圧44.77V・最大セル電圧2.887V/最小セル電圧2.611V
セル電圧差276mV
モジュール自体の電圧は44V以上あるのですが、BMS側で放電停止している為、端子電圧は数V程度になります。
この時点ではまだ深放電まで至っていませんが、いくら蓄電池のメインスイッチを切っていても、特に冬季は自己放電も進むので、すぐにでも充電しないと時間の問題
実はココで大きな落とし穴があり、AC電力を供給してもAC充電がされなかった為、自力復旧できないと判断しメーカーと数日間やり取りしていました…
その間メインスイッチを切っていましたが、セル電圧は2.2Vまで低下しているものもありました…(ノД`)・゜・。
色々調べていたらHYP4850U100-HはBMSロックして放電停止した蓄電池の0V充電にも対応しており、AC入力又はPV入力で起動しバッテリー入力が0Vの場合、通常よりも低い電圧で保護充電を開始し、数Aの充電電流を流します。
BMSが復帰電圧に達すると、バッテリー入力が本来の蓄電池電圧に回復する為、ハイブリッドインバーターの設定電流に切替えて充電を開始します。
※HF24Vモデルではバッテリー入力が0Vだと起動できないので0V充電不可
当方がAC電力を供給しても充電を開始しなかったのは、ハイブリッドインバーターの不具合により現在時刻に狂いが生じ、タイムスロット設定により充電時間帯から外れてしまっていた為、AC充電ができない状況となっていたようです…(;´・ω・)
蓄電池側の電圧の動きを見ると…(;´∀`)
⇓ BMSのログデータから各蓄電池の電圧の動きをグラフ化しました

・19日は負荷による電圧降下により設定12の電圧値48.0Vに達し、17:00過ぎにシャットダウンしています。
その後電圧は49.5V程度まで復帰しハイブリッドインバーターの待機電力で緩やかに電圧は低下
・20日の起動時には49.2Vまで下がっているので、ここで充電されれば全く問題ないのですが・・・ハイブリッドインバーターの不具合によりAC充電できず、PV充電も生憎天候が悪く発電量は微々たるもので、48.6V程度まで回復しましたがPV充電が望めなくなってからはハイブリッドインバーターの電力損失により急速に電圧が低下...
・21日0時には蓄電池2基が45Vまで割り込んでいます…11時頃に一度45V程度まで持ち直しましたが、その後は落ちていく一方ですね…
このグラフを見て解る事は46V付近が自力で充電可能ラインで、それ以下になると電圧が不安定となり電圧維持は厳しいと思います。またこれは蓄電池の劣化具合でも変わってくると思います。
設定15の電圧値になってもシャットダウンされない理由…

21:42過ぎには設定15の電圧値46.4V以下まで低下していますがシャットダウンされることなく運転を続けています…
これはハイブリッドインバーターの動作モードの影響と思われます…
通常インバーター運転又は商用運転となりますが、インバータ―起動待ちの待機運転や保護装置が働いてインバーターが停止した場合のソフトスタートといった運転状態があります。
インバータ―運転状態であれば保護装置が働くのですが、待機運転やソフトスタートといった充電待ちの状態では設定値に関係なく動作し保護装置は働かないものと思われます…

ハイブリッドインバーターの損失電力で蓄電池を消耗した結果、4V程度低下しています。
ハイブリッドインバーターのデータロガーのログは5分間隔なので、0:02~0:07の間のBMSのログを見てみると…

0:05にセル電圧が2.7Vになっているので、ここで蓄電池2台が放電停止してハイブリッドインバーター側で電圧が低下しシャットダウンされたとみて間違いなさそうです。
その後は循環電流や自己放電によって徐々に電圧は下がっており3基共セル最低電圧が2.7V未満まで低下しています。
放電停止された蓄電池が再び起動したのは何故か(。´・ω・)?


10:00の時点でセル最低電圧は2.578Vまで低下していましたが、パック電圧は43.2V以上でハイブリッドインバーターでは23.6Vと認識されてます(。´・ω・)?
恐らく放電停止となってもすぐに電圧低下しないので、パック電圧が44.8Vの蓄電池のおかげで辛うじて高い電圧を維持しており、他2基の放電停止した蓄電池の低電圧によってハイブリッドインバーターでは23.6Vで認識。

そのタイミングでPV入力による充電があった為、2基の蓄電池はセル最低電圧が2.7V以上まで復活している。
しかし、その後は再度2.7V未満となって

最終ログでは2.4Vまで低下しているセルがあります…
電欠させないためにはどうすればいいの(;´・ω・)?
低電圧停止となった時点でPV入力又はAC入力による充電を実施するしかないです。
また、ハイブリッドインバーターの設定を多少過保護にしてやることですね。
SRNE系ハイブリッドインバーターの設定
①バッテリー電圧で制御する場合
設定04:バイパス出力するバッテリー電圧値
設定12:過負荷停止するバッテリー電圧値
設定14:低電圧警告するバッテリー電圧値
設定15:低電圧シャットダウンするバッテリー電圧値
設定35:低電圧復帰するバッテリー電圧値
ハイブリッドインバーターには2つの制御方式があり、BMSによる制御が可能な場合は設定57以降が設定可能になります。
②BMSで制御する場合
設定04⇒設定61:バイパス出力するSOC値
設定12⇒設定59:過負荷停止するSOC値
設定14⇒設定58:低電圧警告するするSOC値
設定35⇒設定62:インバーター出力するSOC値

大前提として設定15の設定値を決めてから設定を行う。
設定順序は設定14⇒設定04⇒設定12⇒設定15⇒…ですね。
オススメ設定
設定14:51.2V(セル電圧3.20V)
設定04:49.6V(セル電圧3.10V)
設定12:48.8V(セル電圧3.05V)
設定15:48.0V以上(セル電圧3.0Vですがセル電圧差によっては深放電となる危険性がある)
ちなみに当方の設定値
設定14:49.6V
設定04:49.2V
設定12:48.0V
設定15:46.4V
どちらかと言えば一般的な設定値かと思います。
これらの設定は、インバーター出力時のみ保護
インバーター出力が停止している場合は、バッテリーのBMSが最終的に動作する。
毎日蓄電池の電圧確認をしていれば特に問題はありませんが、自動運転でついつい監視を怠ると気付いた時には電欠していたなんてことが起こります。
DIY蓄電池を利用している人は気を付けましょう(=゚ω゚)ノ