2年が経過しました(=゚ω゚)ノ
1年目は夜間充電と併用していたので
それ程問題はなかったのですが…
2年目は太陽光による充電のみで運用していたので
満充電になる事が殆ど無く…

電圧51.02VでSOC79%といった
SOCの乖離が酷くなっています(;´Д`)
これを校正するのはキャリブレーションという作業が必要となってきます。
キャリブレーションとは(。´・ω・)?
早い話が…満充電電圧と過放電電圧を学習させること
• セル側:セル電圧・容量の基準合わせ(=トップバランス)
全セルを同じ電圧まで充電する(トップ側で揃える)
内蔵のBMSの場合、CV充電でバランスを取り始める
※LFPの場合、満充電を数回繰り返した方がバランスが揃ってくるが、ヤリすぎは劣化が促進する
• BMS側:SOCキャリブレーションの流れ
キャリブレーションの基本
① SOC100%側の学習
1. ゆっくり満充電まで持っていく
• 充電電流:0.05〜0.2C以下推奨(100Ahであれば5A~20A)
終了条件:
・パック電圧が「BMS設定の上限電圧」に到達
・セル電圧が「BMS設定の上限電圧」に到達
・充電電流が「BMS設定の最低電流」に到達
2. 満充電状態でしばらく保持
・BMSが100%と認識
②SOC0%側の学習
1. 通常運用でゆっくり放電 ※PVによる充電はしない
・パック電圧が「BMS設定の下限電圧」に到達
・セル電圧が「BMS設定の下限電圧」に到達
2. 低電圧の状態でしばらく保持
・BMSが0%と認識
※BMSによっては0%が固定されているものや、学習ではなく任意に設定変更できるものもあり
BAT-S48xxxの場合は任意に設定可能なタイプ
満充電の目安は(。´・ω・)?
・パック電圧がBMS上限に達した時:58.4V⇒BMSで充電停止
・セル最大電圧がBMS上限に達した時:3.65V⇒BMSで充電停止
※BMSの設定値によって相違あり
・ハイブリッドインバーターの充電設定電圧に達した時:設定9
ハイブリッドインバーターの設定を優先するので、
設定値が低いと正しくキャリブレーションが行えない。
またハイブリッドインバーターの測定誤差も考慮する。
※キャリブレーションを行う際は設定9と設定11を58.4Vに設定し、
BMSが充電を停止させるまで充電を行う。
充電完了後はハイブリッドインバーターを停止させ、
ハイブリッドインバーターから一旦バッテリーを切り離し暫く放置する。
ハイブリッドインバーターに接続させたままでは
消費電力が大きいので無駄に電力を消費してしまう。
放電の目安は(;´・ω・)?
・パック電圧がBMS下限に達した時:43.2V⇒BMSで放電停止
・セル最低電圧がBMS下限に達した時:2.70V⇒BMSで放電停止
※BMSの設定値によって相違あり
・ハイブリッドインバーターの放電停止した時:設定12・設定15
ハイブリッドインバーターの設定を優先するので、
設定値が高いと高い電圧で停止してしまい
SOC0%がセットできない。
ゆっくり放電させる理由は高負荷の場合、
一時的な電圧降下でシャットダウンされてしまう為、
SOC0%の基準が高くなってしまう。
具体的には5A~10A程度の負荷で、低電圧停止するまで放電させる。
※BMSで低電圧停止した場合、SRNE系のハイブリッドインバーターでは
48Vモデルであれば充電する事で自己復帰可能だが、
24Vモデルではバッテリー以外の電源で制御回路の起動が出来ない為、
別途充電器を用意しないと自己復帰できないので注意。
3並列の場合の実用的キャリブレーション方法
ハイブリッドインバーターの設定
設定9:58.4V
設定11:58.4V
設定12:46.4V
設定13:5s
設定15:46.4V
※ハイブリッドインバーターの計測誤差を考慮した設定値
キャリブレーションの流れの基本
100%充電⇒0%放電⇒100%充電
※これを個々の蓄電池単体で行う
3並列環境でこれを1台ずつ行うととにかく時間がかかってしまうし、
放電中にソーラー充電が使えないのは不経済でしかない…( ;´・ω・`)
そこで、3並列で行う場合は
始めの満充電は3並列で行い、凡その上限でセット
※最初に満充電にするのはBMSが下限を認識しやすくする為
放電も3並列で行い50V程度まで放電させる
一旦ハイブリッドインバーターを停止させ
蓄電池を切り離して1台ずつの構成に変更する
後は数百Wのテキトーな負荷で放電させて
BMSが低電圧で放電停止するまで放置
※1台ずつ行うのは他の蓄電池からの循環電流等で誤認識させない為
BMSが放電停止したら20A程度の充電電流設定で
BMSが充電停止するまで充電させる
※ここがキャリブレーションの本番で低電圧と満充電電圧を記憶させる
これを蓄電池3基個別に行う
満充電後は3基の電圧を0.1V未満差を目安で揃えて3並列化する
※電圧を揃えないと突入電流が大きくなるので電圧の大きい蓄電池は放電させる
キャブレーション実施後はハイブリッドインバーターの設定を元に戻す
実際にやってみよう(=゚ω゚)ノ
と…いざやってみると…
ハイブリッドインバーターの不具合で時刻が狂う為、
タイムスロット機能に邪魔されたり...(;´・ω・)
対策⇒時刻の設定を行う
ハイブリッドインバーターの充電設定がPV優先(PV1ST)で設定している場合、
PV入力電圧が検出されると同時にAC充電を停止されたり…(;゚Д゚)
対策⇒AC優先で設定変更
正しくないSOCのBMSで制御されてしまったり…⊂⌒~⊃。Д。)⊃
対策⇒BMS通信遮断
色々と設定変更等が必要となり作業が思うように進まず…
実用しながらだとこれがなかなか難しい
とりま100%充電(;´・ω・)電気代高くつきそう...

⇑ 3基の蓄電池で満充電を行った時の蓄電池の電圧の変化
0:00に充電開始…充電開始時の電圧は概ね46.4V
30A充電を行っているので10分程度で53V程度まで上昇し
充電開始から1時間後くらいには電圧上昇が緩やかになる
充電開始から4時間後辺りから再び電圧急上昇し始め
充電開始から5時間後にBMS制御時の固定設定値56.8Vに達し充電終了

⇑ 各蓄電池の充電量のグラフ
各蓄電池のログから充電量を算出したグラフになりますが…
15,288Wh充電されているので概ね満充電されたことになる(=゚ω゚)ノ
また充電時間に対する充電量は1時間当たり概ね20%となっている
各蓄電池で充電量に差があるのは抵抗の違いによる電流量の差で
ID0は他の蓄電池よりも内部抵抗が大きい可能性がある(;´・ω・)
今回、各蓄電池のSOCは15%~20%となった状態から満充電ですが
99.5%充電されたことを考えると実質SOCは0%近かったと言えます。

⇑ 充電時の最大セル電圧の推移
このグラフではSOC80%~90%あたりSOCが大きく変化している事が確認できる
これはSOC80%~90%あたりでBMSがSOC補正していると推測できる
またBAT-S48xxxのセルバランスは
3.45V以上又は45mVのセル電圧差がトリガーとなっていますが…
ID0はSOC95%以降、ID1はSOC85%以降、ID2は80%以降から
セルバランス調整が入っており、
ID0は他の蓄電池よりもセルバランスが崩れやすいと言える…
更に、どの蓄電池も充電停止電圧(セル電圧3.65V)までに達していないので
充電量99.5%の残り0.5%はキャリブレーションを行う事によって
改善の余地があると思われます(=゚ω゚)ノ
とりま放電(;´∀`)
放電はとりあえず通常負荷で、深放電とならないように…
設定12:46.4V
設定13:5s
設定15:46.4V
でハイブリッドインバーターを設定し、
少しでも充電で使った電気代を回収する...
またBMSとの通信ケーブルは外しておく必要がある
我が家の環境だとこの設定で概ね17~18時にインバーター停止し
50V程度で電圧が安定する。

ここでハイブリッドインバーターの電源スイッチを遮断し
蓄電池を1基のみ生かして他の蓄電池のブレーカーを全て遮断
再度ハイブリッドインバーターの電源スイッチを投入してやる|д゚)
ハイブリッドインバーターの低電圧停止は解除され
設定12や設定15よりも高い電圧の為、
再びインバーター出力が有効となる(=゚ω゚)ノ
インバーター出力時の消費電力はHYP4850U100-H×2台で120W程度
ソフトスタート時の消費電力は1台あたり60W程度とインバーター稼働時と大差はない
インバーター停止した場合の待機状態での消費電力は1台あたり30W程度となる
設定15の低電圧シャットダウンした場合は消費電力は無く、蓄電池の自己放電のみとなる
ハイブリッドインバーターのアイドリングだけでも
5kWhの蓄電池1台であれば数時間で過放電停止する。
残量が少無い程、自己放電による電圧降下も早い…

⇑ この日ログから算出した各蓄電池の充電量と放電量
放電量:4832Wh
充電前の電圧より低い電圧まで放電しましたが、
充電量5163Whよりも331Wh少ないです…
これは電圧差によるもので、
通常充電時は高い電圧を印可して電流を流し込むので
3V程度多く計上されます…
つまり3V×100Ah=300Whですね。
その為、実効容量は放電量を示します。
また放電停止した時はSOC6%を示しており、
キャリブレーションでこれを0%に校正させる事が本命

⇑ セル電圧の推移
セル電圧2.75Vまで低下してSOC6%で停止
とりま満充電|д゚)
HYP4850U100-H×2台で充電電流は2倍となるので
20Aで充電する場合の設定28は10Aで設定し、5時間程度充電
ハイブリッドインバーターに邪魔されないように
設定9:58.4V
設定11:58.4V
で設定し、BMSで充電停止するまで充電した結果…

⇑ 電圧の変化
充電開始電圧:45.4V
充電完了電圧:57.5V

⇑ 充電量のグラフ
充電量は5097Wh
前回よりも低い電圧から開始して、前回よりも高い電圧まで行った満充電ですが
前回の充電量5163Whよりも66Wh少なくなっています…

⇑ ID0のセル電圧(最大値・最小値)の推移
セル最大電圧が3.65Vに達し充電が停止されたことがわかる
BMSの設定を見てみると
セル電圧が3.60Vまで低下しないと充電復帰しないようになっている
セルバランス調整は3.45Vがトリガーなので、
やはりID0は95%前後から開始し充電停止するまでの期間が短い
75%~85%あたりで行われたSOCの調整は
セル最小電圧3.4Vがトリガーとなっているように思う。
再度放電(;´∀`)

⇑ 単体の蓄電池で放電…5kWhだと放電時間3時間程度…
今度は単体での放電なので…3並列時よりも負荷が大きい
46.4Vに到達した時点で出力を切り替えて負荷を切離し
ハイブリッドインバーターの消費電力のみで放電停止電圧まで低下

⇑ SOC0%まで放電
蓄電池単体での放電なので負荷率が高くあまり良くは無いですが…
セル電圧2.7V台まで低下してSOC0%となっています。
前回セル電圧2.75%まで低下してもSOC6%だったことを考えると
SOC0%ポイントが学習されたと考えて良いでしょう

放電量は4697Wh
前回の4832Whよりも少ない…何故(。´・ω・)?
これは蓄電池への負荷が3並列時の3倍掛かっている為
電圧降下により見掛電力が減っているからと思われる…
間違った充電方法(;´Д`)

⇑ セル電圧の推移
せっかちなんで…SOC0%から60Aで急速充電をしてみました|д゚)
SOC10%で3.45Vに達しセルバランス調整が始まっています♪
ただSOC35%からSOC調整が入り、いきなりSOC70%まで飛んでいます…

⇑ 充電量
SOC99%と認識されていますが、3184Whしか充電されておらず
実際にはSOC60%程度となっています…
キャリブレーションを正しく行うには、
20AでもSOC調整が入ってしまうので
10A~15A程度で行うのが良いと思います。
この状態からでも時間を置いて
低電流で充電再開し満充電させることで
キャリブレーションを完了させることは可能です。
PVでは正しくキャブレーションできない理由
PV発電される電力が大きい場合
先ほどの60A急速充電と同じように電圧上昇が大きくなり
SOCが正しく調整されずSOCの乖離が大きくなります…
PV発電される電力が小さい場合
電圧が高い状態で電流が小さくなるとBMSが満充電と勘違いして
早期充電停止をしてしまいます…
キャブレーションのまとめ
①満充電(1回目)
低電圧でSOC0%をBMSに認識させるための充電なので、充電上限56.8Vでも充分
➁過放電
SOC0%をBMSに学習させるための作業なので、低負荷(100W~300W程度)で46.4V程度まで放電させる
※放電過程は問題ないが、残量が少なくなったら並列接続を解除し1台ずつ充電
放電停止後は1時間程度放置する
③満充電(2回目)
SOC100%をBMSに学習させるための作業なので、定電流(10A程度)でBMSが充電停止する(最大セル電圧3.65V)まで充電を行う
全ての蓄電池が満充電となったら高い電圧の蓄電池を放電させて、電圧が揃ったら(パック電圧差0.01V以内)再度蓄電池を並列接続する。
満充電後は1時間程度雄放置する
ちなみに今回AC充電でキャブレーション作業中にハイブリッドインバーターが逝ったので…キャブレーションの完了まで記事にできませんでした⊂⌒~⊃。Д。)⊃