ハイブリッドインバーターをHYP4850U100-Hに変更した事で、一番陽当りの良い2階テラスに設置していた440Wのソーラーパネルは、PV電圧不足で使用できず約1年間遊んでいました。
昇圧ユニット(DCDCコンバーター)でPV電圧を昇圧して、接続箱で他のパネルと一緒にハイブリッドインバーターへ入力する方法も考えたのですが、他のパネルと特性や設置条件が違うので、同じアレイへ接続しても1MPPTのハイブリッドインバーターでは効率は悪くなってしまいます。
そこでMPT-7210Aという昇圧型MPPTコントローラーを購入したのですが、英文マニュアルでは英文の説明とイラストだけ見てもイマイチ理解できません(;´∀`)
正式な日本語マニュアルがなく、他の方のブログでも取扱説明されていますが、ネットで拾ったマニュアルを翻訳して独自マニュアルを作成してみました(=゚ω゚)ノ
MPT-7210A設定マニュアル(日本語翻訳)
※ 面倒なので設定及び操作部分しか翻訳はしていません

仕様
・適用バッテリー:24V、36V、48V、72V
ディスプレイ表示

設定方法
[OK]キーを押すことで出力をON・OFFできます。
出力がOFFの状態で[SET]を押すと設定モードに入ります。

上記設定の説明詳細
①ソーラーパネル電圧設定
設定値の上限は12V~60V
ソーラーパネルの電圧設定はVmpよりもやや高い電圧で設定する方が良いと思います。
バッテリーから電源供給する場合は、BMSで低電圧保護するものでないと過放電でバッテリーが逝ってしまいます。
②バッテリー最大充電電圧設定
CC充電の最大充電電圧を設定
設定値の上限は15V~90V
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの場合
12.8V⇒最大14.6V
25.6V⇒最大29.2V
51.2V⇒最大58.4V
上記電圧以下で設定
③バッテリー最大充電電流設定
CV充電の最大充電電流を設定
設定値の上限は10A
基本的には最大値で問題はないですが、抑えたい場合は制限値で設定
ここで[SET]キーを長押ししたら詳細設定モードに入ります。
[SET]キーを1回押したらに保存して設定終了
詳細設定モード

④ディスプレイ消灯タイマー設定
ディスプレイの省エネ設定で、設定時間が経過するとディスプレイが消灯
30秒~5分(30秒単位)
⑤バッテリー容量設定
シンボルの目安
※当方のように複数の充電器で充電すると整合がとれなくなるのでテキトーでOK
⑥充電タイマー設定
オフタイマーの設定
設定しない場合は000:00:00
⑦キーロック設定
🔒⇒有効:有効の場合は[OK]
⑧保存
設定グループを選択して保存
設定グループは起動時[00]が呼び出されるのでデフォルトは[00]に設定する

CC充電(定電流充電)が開始され設定電圧に達したら、CV充電(定電圧充電)に切り替わります。満充電となれば充電は完了します。
その他の機能
充電中に各キーを操作します。

Ⓐディスプレイの明るさ設定
[▲]キーを長押し
[▲]又は[▼]でディスプレイの明るさを調整
Ⓑファン速度の設定
②ディスプレイ設定後に[SET]キーを押す
[▲]又は[▼]でファン速度を調整
※スピード固定で調整できません(;´∀`)
©電流校正
[▼]キー長押し
Ⓓ充電のOnOff
[OK]キーを押す
Ⓔキーロック解除
[OK]キーを長押し
動作テスト(´艸`*)
早速、ドキドキの火入式です♪
接続手順は出力(バッテリー)側を接続
次に入力(ソーラーパネル)側を接続
※出力側だけにバッテリーを接続してもコントローラーの電源は入りません。
降圧型チャージコントローラーはどちらが接続されていても電源が立ち上がりましたが、こちらは無駄にバッテリーを消耗しない設計になっています。
そして最大の利点はバッテリー電圧範囲の広さですね。
24V~72Vまでのバッテリーに対応しています。

まずは、入力側にマキタの充電工具用バッテリーを接続して一通り設定
設定を保存して電源オフ♪
今度はバッテリーに充電できるかテストします。
入力側:マキタ14.4V3.0Ahバッテリー
出力側:Lvyuan BAT-S48100×3並列(51.2V300Ah)

電源再投入して起動すると10W程度の電力が出力されてました。
出力側:52.08V×0.22A⇒11.45W
入力側:11.45W÷14.9V⇒0.77A
10Aで設定したのに...(;´・ω・)?
ここで問題が…
設定を確認すると、設定した内容が全て消えていたという…( ´;゚;∀;゚;)
ダメじゃん!!⊂⌒~⊃。Д。)⊃
欠陥品(;´・ω・)?
再設定して再度確認したら設定が保存されていました(;´∀`)

どうもバッテリーと入力側電源のどちらも接続していない状態では設定の保存ができないみたいです。
ソーラーパネルは110WでVmp19.8V、2S2PなのでVmp39.6Vなのでとりあえず39.6V
バッテリーは充電電圧は56.00Vで充電電流は10A、容量は300Ahで設定してみました。
⇓ ソーラーパネルから実際に入力

MPPT制御により設定電圧から開放電圧の間で電圧を自動調整しています。
バッテリーのインジケーターは設定した容量と出力した容量から算出しているので、目安にもなりません(;´・ω・)
パネルの発電量の指標として容量設定した方が良いですね。
とりあえず440Wなので1日の最大発電量を2kWhとして40Ahくらいで設定変更

パネル電圧も公称最大電圧で設定しましたが、やや高めの電圧になるので、低めの電圧36.00Vに設定を変更

MPPT電圧も下がるようになり、バッテリーインジケーターも増えました♪
ただ、正午での発電量がまだ公称の半分くらいしか確認できていません。
メインの1.6kWが7割発電している時のデータで220W前後と5割…(´д`|||)
まぁ、220W増えただけでもマシですけどね。
夕方になると、発電電圧が落ちるとシステムが再起動を繰り返し…
積算発電量がリセットされてしまいます。
これだと帰宅する頃には電源が落ちてしまっているので、1日にどれだけ発電したかわからないですね…(;´・ω・)
これを改善するには、制御電源を維持する必要があります。
電源を維持する為には|д゚)
①入力側をバッテリーで常時供給にする
バッテリーの間にチャージコントローラー噛ませてバッテリーを入力側に接続
⇓ イメージ図

出費を抑えるため手持ちの機材で想定しましたが、出力電流を2Aで絞っても2.5kW程度の容量のバッテリーでは24時間稼働すると空になります…翌日天候が悪ければ停止してしまうので、この使い方はあまり現実的ではないですね(;´・ω・)
※変換効率は適当に入れているので実際にはもっと効率は悪いと思います。
②制御回路に電源を供給する
これは回路を解析する必要があります。
恒例の殻割してみよう(*´Д`)ドキドキ

まず、設定データが何処に保存されているのか?
LCDボードに接続されているコネクタから追ってみると、STM8S005K6というチップに直接接続されているのがわかります。
⇓ 〇印STM8S005K6

⇓ STM8S005K6の概要

CPU・メモリ統合チップのようなので、設定等のデータはこのチップに保存されることになります。データ保存可能期間は55℃以下の環境で20年…
このチップへ2.59V~5.5Vの常時電源を入れれば制御電源が維持できますね。

パターンを追ってみると…STM8S005K6の電源はU2(恐らくMOSFET)で降圧して3.3Vを生成しているようなので、ココに3.3Vを印可すればよいということです。
U2の入力側電圧はVDDと同じなので、V(VDD)とG(GND)のシルク印字のあるランドに10.5Vを印可すれば、U2で3.3Vが生成されるのでシステムが立ち上がる事になります。
⇓ メイン基板全体

ちなみにファンコントロール設定を変更してもファンのコネクタ電圧が変化しない事からファンコントロールは機能していないと思われます。
⇓ 12VDCファン 40x40x10で回転数は不明、標準で吸気仕様です

このファンはキーンと高い音が出るのでかなり耳障りでうるさいです。
静音化の改造は必須ですね。
T・Rのシルク印字のあるランドがあることからシリアル通信が可能|д゚)?
期待が膨らみますね♪

R⇒31ピン(PD6/UATRT2_RX)
T⇒30ピン(PD5/UATRT2_TX)
F⇒29ピン(PD4/TIM2_CH1[BEEP])…オプション


入力電圧、出力電圧・電流・電力、積算電力の表示がされるので、積算電力データだけでもPCでログできるといいんですけどね…
⇓ STM8S005K6データシート
https://www.st.com/resource/en/datasheet/stm8s005c6.pdf
⇓ STM8S005K6関連資料
ついでなので他のパーツも見てみましょう。
入力側の一番容量の大きい電解コンデンサ(63V1000μF)にニチコン製使用♪
どうせなら全てニチコン製の電解コンデンサを使用してほしかったですね…

チョークコイルとダイオードとMOSFETの3セットがあるので、このヒートシンク部分が昇圧回路とみて良さそうですね。
⇓ 右側 ショットキーバリアダイオード:MBRF20100CT(100V20A)
逆流防止ですね。
⇓ 左側 MOSFET:045N10N
ダイオードと併設されているので昇圧用MOSFETみたいです。



MOSFET:045N10N
こちらは出力側制御用MOSFETでしょうか?

MOSFET:IRF510
こちらは入力側なのでMPPT制御用MOSFETでしょうか?


他のSOPチップの印字は削り取られているようで?画像に型式記載したものについては、海外のユーザーがアップしている古いタイプの画像から判明したものです。
昇圧回路の回路図

各主要パーツの配置はこんな感じですね。入出力のMOSFETのゲート回路は表面実装のオペアンプ(TLC272)から信号を拾っているようです。
昇圧MOSFETのゲート回路はPWMコントローラー(TL3845B)から信号を拾っているようです。
※型式判別不能なチップもあるので完全ではないです。
⇓ メイン基板裏面

プチ改造
①ピンヘッダー取付
後々に制御電源及びRxTx信号を取り出せるように空きランドにピンヘッダ取付

②ファン静音化
ファンの音があまりにも煩いのでケースを加工。
アルミケースなので金切ハサミで簡単にカットでき、切り取って残った部分はペンチで折ってなるべく円にして完了
ヤスリで切り口を整えれば完璧ですが、面倒なので(;´∀`)

これだけでほぼ無音になりました(´艸`*)♪
どうもこのケースの3点の風切り音が騒音の発生源だったようです。
このままだとファンに巻き込まれるのでファンガードは必要ですね。
